ブラックマジック

今日もなぁんも無かった。
が、しかし、家周辺で不思議な事が。
その時の事でも話しましょうかね。


(今から話す事は実話です)


私は学校から帰宅後、いつものように散歩に出かけました。
時間は8時頃だったでしょうか。


フワリフワリと薬物中毒者の如く、


私は歩いていました。
すると、前方に人影が。
それは女性でした。
髪が腰のところまで。
服装はこの時期にしては寒そうな、白いノースリーブ。
(セクシーな人やな、顔見たれ)
と、興味本位でその人に近寄りました。


顔が見えるくらいまで近づいた時、私はその人の姿に身に覚えがある事に気がつきました。
誰だっけ、と葛藤していると、その人はふいに私の方を振り向きました。




あ、黒魔術やん




その人は黒魔術でした。
黒魔術は私と同じ中学の同級生。
もちろん黒魔術というのはあだ名です。
何故黒魔術と呼ばれるのか。
それは、






胸の前に手を組んで歩くからです(謎






よく修道院のシスターが祈りをささげる時にやるポーズみたいなのです。




後、首からよく木製のロザリオをぶらさげてました。




あ、そういや、仮面ライダーのファンだった気もします。
よく美術室の前にイラスト飾られてたし。


まぁ、変わり者且つヲタっぽい人でしたね。


そんな黒魔術がこんな所で何をしてるのか?
妙に気になった私は、黒魔術の後を追うことにしました。


黒魔術が向かったのは公園でした。
この辺りは野良猫がとても多いです。
今日も数匹寝転んでいました。
その内の一匹に黒魔術は近づき、こう言いました。








ねぇ? マーさん







野良猫に名前つけとる!!!
ってか「さん」づけかよ!!


色々突っ込みが出てきましたが、まだ喋りかけてます。


「私ね、今日も失敗しちゃったの、エヘヘ」




























うわぁ…





























危ない危ない。
危うく幻術にかかるところでした。
エヘヘ、と言った瞬間、私に殺意が宿った気がしますが、
気のせいですね、エヘヘ☆


その後、公園に何人か入ってきたので、黒魔術はそそくさと退散しました。


これで尾行はおしまい。
ではありません、まだ続きます。


退散後、黒魔術は公園のトイレに行きました。
女子トイレだったので、さすがに追いかける事は出来ません。
(そろそろ帰るか、ネタも出来たし)
と思った、その時、
トイレから黒魔術が出てきました。
(あ、出てきた)
そう思って、黒魔術の顔を見てみると、





























それは黒魔術ではありませんでした




























その女性は散歩中のオバサンらしく、上下ジャージで首からタオルをかけてました。
明らかに人が違います。


ここのトイレは古く、一つしかありません。
私は、黒魔術がトイレに入る所をしっかり見たのに。


妙な寒気を覚えた私は、すぐに家に帰りました。


これで話は終わりです。
オチが無くてすみません。


ヲタっぽい女性があざとく猫に喋りかけ、トイレで失踪、という妙な話です。